平成30年12月  N0.42



 皆様には、ご清栄のこととお喜び申し上げます。
 私は9月定例議会の一般質問に立ち、まちぶらプロジェクトについて市長の見解を質しました。
 このプロジェクトは、平成34年の長崎新幹線開業に向けたJR長崎駅周辺の整備、海の玄関口である松が枝周辺の整備により、この先、数年でまちの姿が大きく変わろうとしている中、新大工から浜町を経て大浦までのルートを“まちなか軸”と設定し、市中心部の魅力を再発見し、にぎわいを取り戻そうと、平成25年からスタートさせた事業であります。
 実施期間は平成25年度から平成34年度までの約10年間であります。
 また、このプロジェクトは“まちなか軸”を(1)新大工 (2)中島川・寺町・丸山 (3)浜町・銅座 (4)新地・館内 (5)東山手・南山手 の5つのエリアを和華蘭文化のまち並みや歴史を生かしながら、観光資源を磨き、活性化を図ろうとするものであります。
 今回は長崎くんち文化を展示している長崎伝統芸能館について考えてみたいと思い質問を試みました。
 長崎の“まちなか”とは、長崎くんちの踊り町を中心とした地区を指すものと思っています。いわゆる長崎くんち文化を具現する地域が“まちなか”だと思います。
 まちなか軸の魅力発信の要素にくんちは欠かせないものであると思います。くんちは長崎伝統文化の象徴であります。380年の歴史の重みがあります。
 踊り町は“まちなか”で7年に1回巡ってまいりまして、踊り町の町民はそれぞれの町の演し物に自信と誇りを持ち、町の全世代が全力で協力し、自治会の団結を強め発揮し、諏訪神社への立派な奉納を目指して盛り上がっていく祭り、これが長崎くんちであります。
 その間、町民同士の絆が深まり、親睦・融和も増し、素晴らしい奉納を求めて町の青年がしつけも含めて、しっかり子どもたちを指導し、子どもたちの健全育成が図られ、地域コミュニティーの形成上、最も優れた祭りだと認識しています。
 時代の変遷とともに演し物は伝統を守りながら豪華さが加味され、文化財としての高い価値を維持している、それがくんちであります。本市の観光振興に大きな役割を果たしている、これまたくんちだと思います。
 現在、長崎くんちを象徴するくんち資料の展示がグラバー園内の長崎伝統芸能館にあります。
 くんちの展示物は踊り町がある“まちなか”にあるべきだと思いませんか。私のこの主旨質問に対し、市長は「自分も現在の伝統芸能館の場所でなく、くんちに関係する“まちなか”への移転が望ましいと考えている。今後、適切な場所が出てきた場合に速やかに対応できるよう準備をすすめたい」との答弁がありました。
 私はこの答弁を受けて、次年度直ちに「くんち資料館在り方検討会」のような組織を立ち上げ、施設の規模、内容等について協議する事業費の予算化を強く要望しておきました。この考え方は“まちなか”に人の流れをつくるというまちぶらプロジェクトの動きにも合致しますし、観光客の嗜好も変わり、必ずしもグラバー園に行くことなく、まちなかで楽しみたい方々も多いと思います。くんち資料館のまちなかへの移転ができるよう力を尽くして参ります。






これまでの会報をお読みいただければ吉原孝の、政治姿勢はお分かりいただけるものと思います。
(1〜17号、33〜42号はあいさつ文のみ、掲載しております。)



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