NO.9 (平成9年前期)

 後援会の皆様にはご健勝の事とお慶び申し上げます。
 四月一日より消費税が3%から5%に引き上げられました。税率引き上げは八年前に消費税が導入されてから初めてであります。車や家など大型消費については駆け込み需要で三月まで消費活動は活発だったようであります。
 今後、全産業に於ける消費の停滞が懸念されるころでありますが、今回は税率引き上げに対する目立った反対運動もなく、国民は意外なほど冷静に増税を受け入れようとしています。政府与党は昨年末の平成9年度予算編成の際に今回の消費税の引き上げを決めました。消費税の引き上げは本来、行財政改革が前提のはずであります。橋本総理は「火だるまになって」と改革断行への決意を表明していますが未だに具体的な改革イメージを示し得ないでおります。
 今回の消費税引き上げが240兆円という膨大な財政赤字の穴埋めだけを目的とした「改革なき増税」に終ってはならないのであります。
 消費税は高齢化社会に向けた福祉充実にとって重要な財源となる税金であります。
 現在の、無駄の多いと云われている行財政システムを大胆に改革し、消費税がどのように使われたのか分らないままどこかへ消えてしまうことのないよう使途の明確化が大前提だと思います。
 行財政改革による税のムダを減じるよう中央・地方にかかわらず、各種施策の徹底した見直しや優先順位の厳しい選択を行いスリムな行政を目指して欲しいと思うのであります。
 国民の消費税引き上げに対する冷静さは国・地方を問わず、むしろ今後の改革に対する政治への強い期待感の裏返しと受け止めるべきであると思います。
 消費税引き上げに対する皆様の政治への期待を想うとき、身の引き締まる思いがいたします。私も微力ながら期待を真摯に受け頑張ってまいらねばと決意を新たにしております。

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