平成26年11月  N0.34


 皆様には、ご清栄のこととお喜び申し上げます。
 10月1日、9月定例議会が開会いたしました。市がJR長崎駅西側で整備を目指すコンベンション(MICE=マイス)施設の用地取得費68億円を盛り込んだ土地取得特別会計補正予算案について議会は否決いたしました。施設の必要性、説明責任、経済波及効果、財政負担への不安など指摘された結果でした。
 市長は「長崎の活性化に重要な事業」として予算案を再提出する意向を示しています。私は将来の土地活用に関して、MICEも含め必要性に鑑み、公有化は必要として、賛成の立場を取りました。
 国の情勢を見ますと、安倍内閣になって、教育問題、外交防衛問題等に、経済のアベノミクス効果は言うまでもなく、独立国としての我が国の立ち位置の確立に努めている姿勢が見られ、好感を持って今後の推移を見守りたいと思います。
 我が国は「敗戦」後、二度と立ち向かえない国となることを占領下によって強いられました。日本人は戦後骨抜きになってしまい、愛国心という言葉すら使えない状況になりました。七年間の占領下で探られた政策は日本人を変質させました。日本弱体化政策でありました。
 憲法制定、皇室改革、財閥解体、農地改革、教育制度改変、伝統文化の否定など、日本の強さの根元であったあらゆる分野に及びました。日本古来の文化や伝統も徹底的に排除され、悪だと教え込まれました。剣道なども禁止され、武道の精神は否定されました。
 個人主義の名の下に家族も崩れていきました。憲法第24条は「婚姻は両性の合意のみに基づいて成立し」と謳い、連綿と続いた祖先への敬慕、社会や地域との繋がりを薄れさせました。家族は人生の要、拠であり「家」を大事にするのは、日本の誇れる風土でありました。教育面では、日教組の反日、自虐史観、思想を広く植えつける活動が日本を蝕んできました。聖職者として尊敬された先生が、教育資金労働者でしかなくなりました。個々の能力の向上ではなく、金太郎飴のような画一的教育が良とされました。占領政策が全て悪だとは思いません。占領が終わった1952年の段階で、七年間の政策について憲法も含め、日本自らが検証し、正すべきは正しておかなければならなかったと思います。
 結果として、自立から目をそらし、経済復興に力を注ぎ、文化や社会の根本に向き合ってきませんでした。経済発展で生活が豊かになり、国際的地位は向上しましたが、戦後症候群から抜け出せないまま今日に至っていると思います。厳しい国際社会で独立国として平和を維持するには、多くの努力、エネルギーを要します。自国の領土と国民を守る強い意志を持たず、国民が自国を愛してない国は平和と繁栄を維持できず消滅するというのが国際社会の掟(おきて)であると思います。甘えは許されません。
 近隣の環境の厳しさを正視しつつ占領下の政策を検証し、日本の国柄や古来培ってきた文化を誇りに思い、自立する、今が日本を取り戻す最良の機会だと考えます。
 時間はあまりないと思います。
 世論が大きな力です。国を思う気持ちと自覚をもって意志を示す大事な時期だと思います。



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