NO.5 (平成6年前期)
後援会の皆様には御健勝の事とお慶び申し上げます。
政治改革に一定のメドがついたいま、政治に求められる最大の課題は何か。今こそ真剣に考えるときだと思います。
四月にスタートした羽田連立政権は少数与党内閣として成立しました。連立政権は本来、多数を握って政権を運営する為の手段であり少数与党は想定していないのであります。この政権がその性格づけをするまでもなく、数の上で国の運営能力を持ちえないのは誰の目にも明らかであります。
衆議院でわずか3分の1強の与党勢力にとどまり、並みの少数ではないからであります。だからと言って多数派になった自民、社会など野党勢力にも危機回避のシナリオ、妙案を持ちあわせていないのが現状であります。自民党の一員として誠に残念であります。
日本の政治全体がバランスを失い、展望を欠いている印象を強く感じます。
細川内閣の支持率の高さは前首相の個人的な魅力もさることながら「政治改革」という大儀名分の存在があったからだと思います。
羽田政権の存続は、「政治改革」に代る新しい大義名分を見出せるかどうかにかかっていると思います。そこで私は「行政改革」の断行を期待します。
五十五年体制の象徴であった政財官のうち、政界は自民党が下野し、政界再編が迫られ、企業はこの不況下、リストラ(再構築)の断行と経営のあり方を問われています。ところが官僚だけが未だリストラの波を受けていないのであります。
不況の嵐も選挙の洗礼も受けない、内部自浄作用が働きにくいシステムになっていると思います。
行政のリストラは外部からの圧力で断行する以外に道はない…。そう思うのです。
中央政界の激動を見て、わが市政への波の大きさを思うとき、「行政改革」の実現を期待し、市政における限られた財源の有効活用を果たすべく、市政のリストラに真剣に取り組んでまいりたいと思います。皆様の御指導をよろしくお願い致します。