平成26年4月  N0.33


 ソチの冬季オリンピックが終わり、日本勢はメダルの数こそ目標に届かなかったものの、10代の若者、40才を超えた老練の大活躍に日本中が沸きました。
 上位入賞者はもちろん、残念な成績となった選手たちに結果の感想を聞いて、内容が共通していると思いました。《家族のために、先輩のおかげ…》いろいろの人の支えがあり、仲間みんなで力を合わせてここまでくることが出来た…。そこには一貫して自分以外の人々への感謝や謙虚さがあったと思います。それも自然な感じでした。普通ならば何年も並々ならぬ努力をし、入賞できたのであるから、少しは自分の力を誇示しても不思議ではありませんでした。どの選手にも個人能力の自慢はいささかも見えませんでした。日本人の心の素晴らしさを知らされた気がしたのは、私だけだったでしょうか。
 日本人一般の感覚は、個人の能力を第一とする個人主義のそれではなく、集団性、共同体制を最重要視する家族主義のそれではないかと思います。家庭は日本では伝統・文化・道徳・倫理の基盤であったと思います。祖先を祀り、血統を尊び、子供に伝える日本の国柄を作り上げてきた根幹である家族の温かさを今一度皆で思い起こさねばならないと思います。
 安倍政権は戦後体制からの脱却を訴えています。敗戦から69年経つ今年、日本が戦後体制から未だ脱していない現実に向き合う時、占領下で押しつけられた制度や考え方を再検討すると共に、戦後日本の歩みを検証し、日本を再構築しなければならないとの強い思いに駆られます。
 自国の国民の生命財産、国土を守る自立した国家として、また平和を維持し、国際社会から信頼され、国際社会にも貢献できる国家として、日本が存立するために…。今、私共は非常に重要な時を生きていると思います。本来の日本の文化・風土に根差した法や制度を打ち立てる時だと思います。普通の国、日本を安倍政権に期待します。
 一方、本市議会は3月14日最終日の本議会において、平成26年度当初予算を1億4,400万円減額修正し、当初予算は2,098億4,600万円となりました。
 2議案を継続審査としました。継続審査は新市庁舎建設に絡む、市公会堂廃止条例案と市役所の位置を定める条例改正案で、関連する予算案を減額しました。また、コンベンション施設関連などで予算案を減額、また、指定管理者導入などで、必要な条例改正案を出さず予算案だけ提出し、減額修正されました。
 市民の幅広い理解が得られないまま、大型事業を進めようとする市の姿勢と、充分な衆知と説明がなされなかった点について、議会が厳しい判断を下した結果だと思います。
 なお、一般会計当初予算の修正は5年振りであります。田上市政にとって今任期の仕上げの予算について痛い結果を招いたと思います。
 コンベンション施設については、3月31日の臨時議会で施設の概要を示す?仕様書の作製費1,940万円の補正予算が認められました。臨時議会の委員会に市長自ら出席するという異例の審査の中でこの施設に対する熱い想いと固い決意が述べられました。施設の土地購入予算、施設建設費予算については、提案時期や方法について再検討すると述べ収拾が図られたと思います。



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