NO.11(平成10年後期)

 後援会の皆様にはご清栄の事とお慶び申し上げます。
 現在の我が国の経済状況を見ます時、日本経済はデフレスパイラルの影に脅かされていると述べても過言ではないと思います。平成9年度国内総生産の成長率はマイナス0.7%となり、戦後最悪の記録となりました。
10年度についても主要民間調査機関の見通しではマイナス成長を予測するところが大半であります。
 国内総生産の60%を占める個人消費が対前年度比マイナス1.2%と減少しました。この大きな要因は家計の萎縮であり、その契機となったのが昨年四月の消費税2%引き上げ、特別減税の廃止・医療費負担増と云われております。さらに財政赤字、年金制度の危機が先行きに対する国民の不安を増幅させております。
 また、金融機関の不良債券は76兆円とも云われております。その整理回収は遅々として進まず、貸し渋りの広がりは信用収縮を招き、実体経済を冷え込ませております。不良債権処理の為に政府は公的資金13兆円を用意し、金融システム安定に努力しているところですが、野党修正案の力を借りて問題解決を図らんといたしていますが、不況克服の為に政府の大胆な取組みを期待したいと思います。さて本市の状況を見ますと本年度第一 四半期(4〜6月)に出揃った景況調査は「調査開始以来最悪」となっており企業の操業度受発注余力、売上げ高、資金繰りといった指標が軒並み悪化し、深刻さを増しております。本市としても政策的下支えが不可欠であると考えますが、当面の対応として、公共事業発注による経済対策と制度資金の融資枠の拡大程度に終っております。市長は九月議会の私の再出馬への質問に対し出馬の意志を示しました。「経済活性化」を公約として市民の期待を一身に浴びた3年7カ月を振り返ると、毎年2000名余の人口減少に歯止めがかからぬ現実に、「活性化」の難しさを実感します。厳しい財政状況の下、今期完成した多くの施設の有効活用を図り、「活性化」を最重点施策として成果を上げるよう私も役割を果たしてまいりたいと思います。

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