NO.13(平成11年6月)

 後援会の皆様には今回の統一地方選挙におきまして、私に多数の方々のご支援をいただきまして、三度市議会へお送りいただいた事に心より感謝と御礼を申し上げます。
 私は選挙期間を通じましていろいろな出合いを体験いたしました。私の選挙カーが近づき通過してまいりますと、慌てて裸足で玄関先へ飛び出して下さる方、炊事の手を休めエプロンで手を拭きながら出迎えて下さる方、身体の不自由な方が吉原さん、吉原さんと一生懸命手を振って答えて下さる姿、また、夜の暗い谷間を挟んで集落で私が街頭演説を始めますと(ここは私の亡き父の故郷なのですが…)“話を聞いてるぞ”“応援してるから頑張れよ”と懐中電灯を振って合図を送っていただき、その灯が一つ、二つ、三つとどんどん増えていくこの感動!! 私はこの感動を忘れることなく、初心に帰り、良識ある市民の皆様の声を代弁者として市政に反映させ、一部の利害に係わることなく、公平公正な市政を実現し、21世紀を迎えるに当たり、子ども達に夢を与える市政を目指します。また、この政治信条を頑に守り、実行する決意を新たにしたところであります。
 波打ち際を見ても潮流の変化は分りづらいものです。しかし目をこらすと押しては返す「波頭」の中に、大きな潮目の変化が潜んでいることがあると思います。地方自治は一番身近な問題でありながら、担ってきた人材とそれを支えてきた戦後システムが疲弊し、中央政府の意に従い、地方の独自性が打ち出せず、画一化された地方自治となっております。今回の選挙はこのシステム打破のために、地方議員の資質、体質を見直し、真剣に地方自治の在り方を考え、地方分権は如何にあるべきかと問う選挙であり、そのことを選ばれる側も選ぶ側も気づくべき今回の選挙であったと思います。
 今回の市議選で自民党は不況その他の要因で向かい風の選挙であったと考えます。しかし結果は現職全員当選、新人3人を加えて最大会派となりました。3新人の平均年齢が40才、この新人の若さは潮目に変化が出始めた反映ではないかと大きく期待をいたします。
 本市財政は大変激しいものがあります。即ち、「他の類似都市、中核市に比べて、税収が年間200億少ない。」「市の借金である市債残高は1999年度末、当初予算2034億円を上回る2138億までかさむ見通し。」「借金返済である起債償還のピークを迎えるのが2003年、この間は極めて厳しい財政運営を強いられる。」これが現実であります。私は21世紀に負の遺産を増やさないよう、行政改革、財政改革、事務事業の見直し、民間活力との協調、従来型の公共事業観からの脱去等の施策を提言し、仲間の議員や新人の方の潮目の同調に期待し、財政再建を私の今期の最大の政治課題として取組んで参りたいと思っております。皆様の御支援、御叱正を心からお願い申し上げます。ありがとうございました。

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